南海トラフがなかなか起きない理由とは?2026年最新の科学的真相
南海トラフがなかなか起きない理由とは?2026年最新の科学的真相の疑問点について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。
ニュースなどで頻繁に報じられる「30年以内に70〜80%」「40年以内に90%程度」という極めて高い数字は、政府の地震調査研究推進本部(地震本部)が算出したデータです。この数値の根拠を知ることで、「なぜこれほど騒がれるのに今日明日起きないのか」という疑問が氷解します。
地震本部は南海トラフの確率計算において、一般的な活断層評価で使われる「BPTモデル(更新過程)」ではなく、「時間予測モデル(タイム・プレディクタブル・モデル)」を公式採用しています。このモデルは「直前の地震における地殻変動量(隆起量)が小さいほど、次の地震までの回復時間が短くなる」という物理仮説に基づいています。
昭和南海地震の際、高知県室津港で観測された隆起量は約1.15mと、過去の安政南海地震(約1.2m)や宝永地震(約1.8m)に比べて比較的小規模でした。そのため「前回の解放エネルギーが小さかった分、次の地震までの間隔は短くなる」と計算され、結果として30年確率が70〜80%という異例の高確率が弾き出されています。
地震学界の一部からは「室津港のデータのみを過大評価しているのではないか」「全国一律の計算方式(BPTモデル)を適用すれば30年確率は20〜30%程度になる」という慎重論も提示されています。しかし、確率の算出手法に学術的な議論はあれど、プレート境界に80年分の歪みが蓄積されている客観的事実に専門家の間で異論は一切ありません。