小さい頃は神様がいての曲名と歌詞の真意|ユーミン名曲の秘密を徹底解剖

小さい頃は神様がいての曲名と歌詞の真意|ユーミン名曲の秘密を徹底解剖にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

1989年に公開されたスタジオジブリの映画『魔女の宅急便』において、オープニングの『ルージュの伝言』とともにエンディングを飾ったのが『やさしさに包まれたなら』でした。公開から長い年月が経った今も、このタイアップは「映画史に残る完璧な選曲」と絶賛されています。

映画の中で、主人公のキキは思春期の挫折と孤独を経験し、ある日突然「魔法の力(空を飛ぶ力)」を失ってしまいます。子どもの頃は当たり前のように使えていた特別な力が、都会の人間関係や自己否定の中で消え去ってしまう描写は、誰もが経験する「大人になる痛み」そのものです。

しかしキキは、絵描きのウルスラとの対話やおソノさんの温かさ、そして友人トンボを救いたいという無我夢中のやさしさを通じて、再び空を飛ぶ力を取り戻します。この物語の結末に流れる「小さい頃は神様がいて 不思議に夢をかなえてくれた」「やさしい気持ちで目覚めた朝は 大人になっても奇跡はおこるよ」というフレーズは、キキが手に入れた「生まれ持った先天的な魔法から、他者を思いやる心で生き抜く成熟した力への移行」と寸分の狂いもなく一致しています。

宮崎駿監督が15年も前に作られたこの既存曲をあえて主題歌に選んだ背景には、作品が描こうとした思春期の自立と心の再生というテーマが、ユーミンの詞の中にすでに完璧な形で結晶化していたからに他なりません。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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