猫の薬の飲ませ方決定版!錠剤を嫌がる理由と獣医師直伝の成功裏ワザ
猫の薬の飲ませ方決定版!錠剤を嫌がる理由と獣医師直伝の成功裏ワザにまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
インターネット上のコミュニティや獣医師への相談窓口には、「薬を飲ませようとすると化け物のように暴れる」「腕中が生傷だらけになり、猫が自分を敵と見なすようになった」という切実な声が溢れている。恐怖と防衛本能に駆られた猫の四肢は驚異的な瞬発力を発揮し、生半可な力で押さえ込もうとすればするほど猫のパニックは加速する。
暴れる猫に対して臨床現場で最も推奨されるのが、物理的な拘束ではなく安心感を与えながら自由を制限する「バスタオルで包むおくるみ投薬法(キャット・ブリトー)」である。
用意するのは厚手の大きなバスタオル1枚のみ。具体的な手順は次の通りだ。
1. 平らな床やテーブルの上にバスタオルを広げ、その中央に猫を腹ばいの姿勢で乗せる。
2. タオルの片側を持ち上げ、猫の前足を含めた胴体をタイトに包み込む。
3. もう片側も同様に巻きつけ、首元だけが出るようにして、いわばミノムシのような状態を作る。
4. 後ろに余ったタオルを前方へ折り込み、猫の後退ルートを完全に遮断する。
この保定のポイントは、猫の「後ずさりして逃げようとする習性」と「前足の爪で攻撃してくるリスク」を同時に無力化できる点にある。人間が手足を押さえつける直接的な圧力と異なり、体全体が適度な圧迫感で均一に包まれることで、多くの猫は適度な脱力状態(いわゆるスクラフィングに近い鎮静効果)に入る。
保定ができたら、飼い主は猫の背後から覆いかぶさるような体勢をとり、太ももで猫の体を軽く挟む。正面から対峙すると猫は強い威圧感を覚えるため、視線を合わせずに作業を進めることが精神的負荷を最小限に抑える秘訣である。