伊良部島・佐和田の浜の巨岩はなぜ?奇跡の夕日と歴史を徹底解剖
伊良部島・佐和田の浜の巨岩はなぜ?奇跡の夕日と歴史を徹底解剖の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
佐和田の浜を初めて訪れた人がまず息をのむのが、遠浅の海にぽつりぽつりと散らばる大小数百個もの巨岩群です。大きいものでは直径数メートル、重量にして数十トンにおよぶこれらの岩は、人工的に配置されたものでも、通常の潮流で運ばれたものでもありません。その正体は、歴史的大災害として記録されている1771年(明和8年4月24日)の「八重山地震」に伴う「明和の大津波」によって海底から打ち上げられた「津波石(リーフブロック)」です。
当時の記録や琉球王国時代の古文書『大波之時各村之形行書』などによると、先島諸島を襲った津波の波高は局地的に数十メートルに達したと伝えられています。強烈な引き波と押し波のエネルギーによって、外洋のサンゴ礁(リーフ)の縁が激しく破壊され、巨大なサンゴ石灰岩の塊が浅瀬へと一気に押し流されました。自然の凄まじい破壊力を物語るこの巨岩群は、現在では学術的にも貴重な地質遺産(ジオサイト)として位置づけられており、防災の教訓と地球のダイナミズムを今に伝える生きた証言者となっています。