最終仕入原価法とは?なぜ法定評価なのか、計算手順や税務リスクを解説
最終仕入原価法とは?なぜ法定評価なのか、計算手順や税務リスクを解説について徹底解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
Q1:期中にその商品の仕入れが一度もなかった場合、期末の在庫評価単価はどうなりますか?
A1:当期中に一度も仕入れを行わなかった商品については、「前期以前で最も直近に仕入れた時の単価(前期末の評価単価)」をそのまま引き継いで計算します。過去の仕入れ記録まで遡って単価を確認する必要があるため、前年以前の仕入れ伝票や決算書の内訳書を正確に保管しておく必要があります。
Q2:個人事業主ですが、これまで届出書を出した記憶がありません。ペナルティはありますか?
A2:税務上のペナルティはありません。届出書を提出していない事業者は、法律によって自動的に「最終仕入原価法による原価法」が選定されたものとして扱われるためです。これまで作成してきた確定申告書において、直近仕入単価で在庫を積算していれば税務上何の問題もありません。ただし、独自のどんぶり勘定で単価を決めていた場合は、税務調査で否認されるリスクがあります。
Q3:期末直前にテスト的に高値で1個だけ仕入れた場合、倉庫にある1,000個の在庫もその単価になってしまいますか?
A3:原則として、同一の資産区分である限り、その1個の最終仕入単価が残る1,000個の評価単価として適用されてしまいます。これが最終仕入原価法の最大の構造的欠陥です。意図的に利益を操作したとみなされる極端なケースを除き、税務上の原則がそのまま適用されるため、決算直前のイレギュラーな仕入れには細心の注意を払わなければなりません。