トルシア形高力ボルトの全貌|六角との違いから軸力破断の仕組みまで解説

トルシア形高力ボルトの全貌|六角との違いから軸力破断の仕組みまで解説の重要ポイントを解説します。最新トレンドが詰まっています。

トルシア形高力ボルトの性能を設計通りに発揮させるためには、建築学会標準仕様書(JASS 6)等で定められた「正しい締め付け手順」をミリ単位で遵守する必要があります。施工は大きく分けて「仮ボルト締め」「一次締め」「マーキング」「本締め」の4ステップで進行します。

ステップ1:仮ボルトによる建て方と密着
鉄骨を建て起こす際、最初からトルシアボルトを本締めしてはなりません。まず普通ボルト(仮ボルト)を接合部ボルト数の3分の1以上かつ2本以上バランス良く配置して締め付け、接合板相互の浮きや隙間を完全になくします。板間にミリ単位の浮きが残ったままトルシアボルトを締めると、軸力の一部が板の引き寄せに消費され、有効な摩擦力が得られなくなります。

ステップ2:一次締めの実施
トルシア形高力ボルトをセットし、専用の一次締めレンチ(トルク制御レンチ)を用いて群の中心から外側に向かって均等に締め付けます。一次締めトルクの基準値は呼び径ごとに厳格に定められています。

  • M16:約100N・m
  • M20:約150N・m
  • M22:約200N・m
  • M24:約250N・m

ステップ3:マーキング検査方法の徹底
一次締め完了直後、ボルトの軸端・ナット・座金・母材プレートにまたがる一直線のマーク(白ペンや専用蛍光マーカー)を入れます。このマーキングは本締め後の「ナットの回転角」「共回りの有無」「座金の共回り」を一目で判定するための生命線となります。

ステップ4:シャーレンチによる本締め
一次締めと同様、ボルト群の中央部から外側に向けて順番にシャーレンチをあて、ピンテールが破断するまで確実に本締めを行います。破断したピンテールはレンチ内部のエジェクター機構によって専用ケースへ安全に回収されます。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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