枕草子『宮に初めて参りたるころ』現代語訳!定子との初対面とテスト対策

枕草子『宮に初めて参りたるころ』現代語訳!定子との初対面とテスト対策の要点や背景を専門的かつ分かりやすくまとめました。全体像を一目で把握できます。

教科書で学習する定番の本文を、段落ごとの原文と分かりやすい現代語訳で対比させながら見ていきましょう。

【原文 第1段:出仕の気後れと夜の参上】
宮に初めて参りたるころ、もののはづかしきことの数知らぬに、涙も落ちぬべければ、夜々参りて、三尺の御几帳のうしろに候ふに、絵など取り出でて見せさせ給ふ。ことばなども、さらにえ聞こえささず。

【現代語訳】
中宮(定子)様の御所に初めて出仕したころ、何もかもが恥ずかしくてたまらず、今にも涙がこぼれ落ちそうなので、夜ごとに伺候して、三尺の御几帳の後ろにお控えしていると、中宮様は絵双紙などを取り出して見せてくださる。しかし私は、お返事の言葉などもまったく申し上げることができない。

【原文 第2段:中宮定子の圧倒的な美しさ】
「いと恥づかしげなる御ありさまの、まばゆきまで見えたてまつるを、昼はいかで見え参らすべからむ」と、思ひ知る。暮れゆけば、御燈参りて、油の火あやしう光あひて、ただ今のやうに白うはあらねど、昼よりは心やすし。女房の、青色・紅・萌黄などの唐衣、袿、数知らず着たるが、立ちゐさばめく音どもの、いとすさまじきまで聞こゆるに、心もとなく、胸つぶるる心地ぞする。

【現代語訳】
「たいそう立派でこちらが気後れしてしまうほどの中宮様のご様子が、まぶしいほど美しくお見受けされるのに、昼間はどうしてお姿をお見上げ申し上げることができようか、いや、とてもできない」と痛感する。日が暮れると灯火が灯され、油の火がほのかに光り合い、今(昼間)のように明るくはないけれど、昼よりは気が楽である。先輩女房たちが、青色・紅色・萌黄色などの唐衣や袿を何枚も重ね着して立ち居振る舞い、衣擦れの音がすさまじいほどに聞こえてくるので、私は落ち着かず、胸がドキドキと高鳴る心地がする。

【原文 第3段:絵双紙を見せられる場面と退出】
「これ、見よ」とて、御手づから絵などを広げて見せさせ給ふに、「これはいかが」など、問はせ給ふ。御髪の、こぼれてかかりたるなど、めでたく、らうたげなり。「いかにして、かやうならむ人を、つゆ見慣れぬものから、めでたしと見たてまつるらむ」と、あやしう思さる。夜いたう更けて、「まかでよ」と仰せらるれば、下りぬ。

【現代語訳】
中宮様は「これをごらんなさい」とおっしゃって、自らの御手で絵などを広げてお見せくださり、「これはどう思いますか」などとお尋ねになる。(そのとき前に垂れた)中宮様の御髪がこぼれ落ちてかかっている様子などが、すばらしく、かわいらしい。「どうして自分のような者が、これっぽっちも見慣れていない素晴らしい方を、こうして間近に拝見しているのだろう」と、不思議なほどありがたく思われる。夜がたいそう更けて、「(自分の部屋へ)下がりなさい」とおっしゃるので、宿下がりの部屋へ退出した。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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