複雑性Ptsdとは?長年の生きづらさの正体と最新診断基準・克服法
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複雑性PTSDを抱える当事者を取り巻く環境で最も深刻なのが、周囲からの「理不尽な誤解」です。うつ病や適応障害と診断されながらも一向に改善せず、自傷行為や衝動的な行動を繰り返してしまうケースについて、精神科クリニックの現場からは切実な臨床報告が上がっています。
東京都内の春日メンタルクリニックをはじめとする専門医療機関の報告によると、複雑性PTSDの当事者がリストカットなどの自傷行為や過量服薬(オーバードーズ)、あるいは明らかに自分が経済的・社会的に損をするような突発的行動に走る背景には、固有の病理が存在します。外部からは「気を引きたいだけの身勝手な行動」と誤解されがちですが、当事者の内面では「感情が麻痺する解離状態から抜け出し、生きている実感を取り戻すための代償行為」であったり、「頭の中で暴走する耐えがたい心理的苦痛を、身体の痛みにすり替えて強制終了させようとする必死の防衛機制」であるケースが極めて多いのです。
トラウマ臨床を専門とするカウンセラーの手記や、当事者が集うSNSコミュニティ(Xや匿名掲示板)の生の声に目を向けると、苦悶に満ちた現実が浮き彫りになります。
「物心ついた頃から父親の暴力と母親のネグレクトに晒されていました。大人になって一人暮らしを始めても、安心という感覚がわからない。少しでもLINEの返信が遅れただけで『嫌われた、自分は死ぬべきだ』とパニックになり、衝動的に腕を切ってしまう。主治医に『それはあなたの性格ではなく、生き延びるために身につけてしまったトラウマ反応だよ』と言われたとき、診察室で声を上げて泣きました」(30代・女性手記より)
また、秋篠宮眞子さんの報道を分析した東京カウンセリングオフィスなどの専門家指摘にあるように、逃げ場のないメディアスクラムやネット空間での執拗な誹謗中傷は、物理的な拘束がなくとも「精神的な監禁状態」を作り出します。悪意の視線に四方を囲まれ、弁明の機会も奪われたまま人格を否定され続ける体験は、まさに家庭内虐待と同等以上のトラウマを神経系に刻み込み、人を複雑性PTSDへと追い詰める破壊力を持っています。