高校と大学の偏差値の違いとは?「マイナス10」の真相と合格判定の罠
高校と大学の偏差値の違いとは?「マイナス10」の真相と合格判定の罠について詳しく解説いたします。最新の情報をお届けします。
高校と大学の偏差値ギャップをさらにややこしくしているのが、「どの予備校の模試を受けるかによって偏差値が10〜15近く変動する」という測定器そのものの問題です。志望校選びと合格判定の注意点を正しく把握するためには、主要3大模試の性格を精緻に分解しなければなりません。
高校の校内行事として全員受験させられることが多いのがベネッセの「進研模試(総合学力テスト)」です。参加者数が約40万人に達するこの模試は、専門学校や就職希望者を含む多様な高校が参加するため、母集団の学力レベルが高校受験時の全国分布に最も近くなります。その結果、偏差値が高く出やすく、「進研模試 大学受験換算基準」で見ると、進研模試で偏差値65を取っていても、河合塾の全統模試では55、駿台模試では47程度まで目減りすることが一般的です。
これに対し、受験生のスタンダード指標として全国の高校・予備校で信頼されているのが「河合塾全統模試」です。共通テストや私立・国公立の一般選抜に挑む標準的な受験者層が集まり、入試本番の母集団に極めて近い実力判定が下されます。そして最も尖った母集団を形成するのが「駿台全国模試」です。東大・京大・医学部を志望する超トップ層や過年度生がこぞって参加するため、平均点のハードルが異常に高く、河合塾全統模試と駿台模試の偏差値差は「マイナス5〜8」ほど平気で生じます。
「学校の進研模試でA判定が出たから安心していたら、秋の河合塾オープン模試でE判定を突きつけられた」という悲劇は、母集団の異なる物差しの目盛りを混同した典型例です。模試の結果票を見るときは、偏差値の絶対値ではなく「どの母集団の中で算出された数字か」を冷徹に見極めなければなりません。