米津玄師がインタビューで明かした創作の深淵と血のにじむ本音

米津玄師がインタビューで明かした創作の深淵と血のにじむ本音の要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

米津玄師という人物の輪郭を捉える上で欠かせないのが、主要な音楽誌およびWEBメディアにおけるインタビューの歴史的変遷です。特に『ROCKIN'ON JAPAN』と『音楽ナタリー』の2媒体は、彼の精神的な成長と音楽性の変化を克明に刻み込み続けてきました。

カルチャー誌『ROCKIN'ON JAPAN』の初期インタビュー、とりわけアルバム『diorama』から『YANKEE』期にかけての記事では、彼の幼少期の生い立ちや過去のトラウマ、自閉スペクトラム症と診断された経験について踏み込んだ発言が数多く記録されています。学校や社会になじめず、徳島の自宅の部屋でひとり画面に向き合っていた少年が、「自分は普通の人たちとは違う怪獣なのではないか」と恐れを抱いていた記憶。そうした自己否定と孤独が、メジャー初期の攻撃的で複雑怪奇なサウンドの根源にあったことが、編集部との濃密な対話から解き明かされました。

一方で、WEBメディアの雄である『音楽ナタリー』では、アルバムごとの音楽的構造やサウンドプロダクションの緻密な因数分解がなされています。通算6枚目のオリジナルアルバム『LOST CORNER』リリース時に敢行された1万5000字インタビューでは、前作『STRAY SHEEP』から4年間の旅路を振り返り、自らが抱え込んできた「がらくた」や「失くし物」を愛おしむ境地に達した本音が語られました。かつては自己の内面世界を完璧に統制しようとしていた青年が、他者と関わり、偶然性を受け入れながら「開かれたポップス」へと舵を切る姿が、克明なテキストとしてアーカイブされています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest