Iris Outの意味とは?映画・アニメの円形演出とフェードの違いを徹底解剖
Iris Outの意味とは?映画・アニメの円形演出とフェードの違いを徹底解剖の真相について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
アイリスという映画技法は、CGはおろか光学合成技術すら未熟だった1900年代初頭のサイレント映画(無声映画)時代に誕生しました。
映画の父と呼ばれるD・W・グリフィス監督の『國民の創生』(1915年)をはじめとする初期映画では、カメラのレンズの前に物理的な円形絞り板(アイリスシャッター)を取り付け、手動で開閉させて撮影を行っていました。当時の映画はズームレンズが存在しなかったため、広いショット(全景)から特定の被写体に観客の注意を引きつけたい場合や、シーンの切り替えを明示するための物理的ソリューションとしてアイリスが重宝されたのです。
その後、1930年代以降のトーキー化と光学技術の進化に伴い、映画界ではより自然なカットの切り替えやフェード、ディゾルブ(オーバーラップ)が主流となり、実写映画におけるアイリスの使用頻度は減少しました。
この技法を芸術的・記号的な表現として昇華させたのが、米国のワーナー・ブラザースが制作した『ルーニー・テューンズ』をはじめとするクラシック・アニメーションです。バッグス・バニーやポーキー・ピッグが喋ったあと、同心円状の赤いリングとともにアイリスアウトし、「That's all Folks!(これでおしまい!)」と表示されるスタイルは、アニメーションの象徴的フォーマットとして世界中に定着しました。
日本のアニメ界でも手塚治虫作品や昭和・平成の国民的アニメ(『ドラえもん』や『ちびまる子ちゃん』など)において、ギャグ回のオチやAパート・Bパートの幕引き演出として長年愛用されてきました。