魚へんに雪と書く「鱈」の真相!名づけの由来と旬の旨味を徹底解剖

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では、なぜ数ある気象や季節の言葉の中から「雪」が選ばれたのでしょうか。水産現場や学術的な記録を照らし合わせると、そこには明確な2つの決定的な由来が存在します。

第1の理由は、「雪が降り始める季節に群れをなして獲れる魚」だからです。真鱈は水温の低い深海に生息していますが、産卵期を迎える初冬になると、浅い沿岸域へと大挙して押し寄せてきます。埼玉県魚市場の記録や青森魚類株式会社の入荷データにも示されている通り、北日本から日本海側にかけての漁場で水揚げが激増するのは、まさに初雪が観測される12月から2月にかけての厳寒期です。「雪が降る頃にやってくる魚」という季節の移ろいが、そのまま魚偏に雪という文字に直結しました。

第2の理由は、「身が雪のように白く透き通っている」ことです。鱈の肉質は、赤身魚や他の白身魚と比べても色素沈着が極めて少なく、加熱すると雪のように真っ白でホロホロとしたフレーク状に崩れます。身だけでなく、オスの精巣である白子もまた、降り積もった純白の雪を連想させます。厳しい寒波の中で水揚げされる情景と、まな板の上で輝く純白の身質。この2つの特徴が重なり合い、「鱈」という漢字が定着したのです。

なお、大食漢で腹が丸々と膨らんでいる様子から「たらふく(鱈腹)食べる」という慣用句が生まれたという説もありますが、言語学的には「足る(十分である)」から派生した言葉に後から鱈の字が当てられたという見方が有力です。いずれにせよ、鱈の旺盛な食欲とパンパンに張った腹は、古くから日本人に強い印象を与えてきました。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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