なぜ「だって人間だもの」は心を救うのか?相田みつを誕生秘話と本当の意味
なぜ「だって人間だもの」は心を救うのか?相田みつを誕生秘話と本当の意味についての最新情報をお届けします。
ネット上の掲示板やSNSでは、時折「『だって人間だもの』は無責任な言い訳に使われがちだ」「反省しない人の逃げ文句になっている」といった冷ややかな意見が見受けられます。しかし、これは作品の真意に対する決定的な誤解です。
相田みつを本人の創作態度を知れば、この言葉がいかに「自分に対して厳しいもの」であったかが理解できます。作家本人は、たった十数文字のフレーズを書くために、アトリエに籠もり、何百枚もの高級越前和紙を破り捨てていました。墨の濃淡、文字の傾き、余白の1ミリにまで神経をすり減らし、文字通り命を削って言葉を定着させていたのです。
また、仏教・禅の視点から見ると、「人間だもの」とは「自分自身のどうしようもない煩悩や業(ごう)を引き受ける覚悟」にほかなりません。自分を棚に上げて他者を責めることの浅ましさ、嫉妬や欲にまみれた自己の浅はかさを自覚したとき、初めて人間は謙虚になれる――これこそが、言葉の裏に込められた真のメッセージです。決して他責思考を正当化するための免罪符ではない点に注意が必要です。