国立天文台野辺山の現在と閉鎖の真相|45M電波望遠鏡見学ガイド
国立天文台野辺山の現在と閉鎖の真相|45M電波望遠鏡見学ガイドにまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
科学の聖地をより深く味わうために、ネット空間で混同されがちな「3つの盲点」を是正しておきましょう。
第1の誤解は、「電波望遠鏡は夜にならないと観測できない」という思い込みです。光学望遠鏡(星の光を目で見る望遠鏡)は太陽光に邪魔されるため夜間にしか稼働できませんが、電波望遠鏡が捉えるミリ波は昼夜を問わず地球に降り注いでいます。したがって、真っ昼間であっても45mアンテナは現役で観測を行っています。青空の下で突然巨大アンテナが回転し始める光景に出会えるのは、電波観測所ならではの醍醐味です。
第2の盲点は、「雨天や曇天時は行く価値がない」という先入観です。電波は雲をある程度透過するため、天候が悪くても観測装置としての機能は維持されています(※極端な豪雨や台風時は保護のため退避姿勢をとります)。来訪者にとっても、雨霧の中に霞む巨大パラボラアンテナの佇まいは、晴天時以上に幻想的でサイバーパンクな雰囲気を漂わせ、写真愛好家にとっては格好のシチュエーションとなります。
第3の盲点は、「携帯電話の電波への配慮」です。観測所敷地内は、宇宙からの極めて微弱な電波を受信するため、精密観測の妨げになる人工ノイズを極限まで嫌います。敷地内を歩く際は、スマートフォンやポケットWi-Fiを機内モードに設定することがマナーとして求められています。現代の常時接続社会から一時的にログアウトし、純粋に宇宙の声に耳を傾ける貴重なデジタルデトックス体験とも言えるでしょう。