花畑牧場・田中義剛の現在|裁判の結末とチーズ事業の驚くべき実態
花畑牧場・田中義剛の現在|裁判の結末とチーズ事業の驚くべき実態にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
ネット上では今なお「花畑牧場は倒産したのではないか」という検索ワードが見受けられますが、これは完全な誤解です。2008年前後の生キャラメルブームでは、最大瞬間風速として年商100億円以上(一時は約140億円)を記録しながらも、類似品の乱立や飽きによって直営店は次々と閉鎖、売上は数分の一へと急落しました。当時の花畑牧場は確かに深刻な経営危機に陥っていました。
しかし、花畑牧場を破滅の淵から救い、再び安定した高収益企業へと押し上げたのは、一般消費者の目には見えにくい「BtoB(業務用食品・OEM事業)」への鮮やかなピボット(事業転換)でした。
田中氏が目をつけたのは、ヨーロッパ産の輸入に頼っていたナチュラルチーズの国産化でした。特に注目を集めたのが、イタリア発祥のフレッシュチーズ「ブッラータ」や、温めて溶かす「ラクレットチーズ」の工業的大量生産技術の確立です。従来、職人の手作業に依存し日持ちがしなかったこれらのチーズを、高い衛生管理基準と急速冷凍技術を組み合わせることで、外食チェーンが導入しやすい安定規格で供給することに成功しました。
サイゼリヤやすかいらーくグループをはじめとする大手外食チェーンのメニュー、大手コンビニエンスストアのプライベートブランド(PB)総菜に、花畑牧場のチーズが採用されています。消費者は「花畑牧場」のブランド名を意識していなくても、日常の外食やコンビニで日常的に同社のチーズを口にしているケースが少なくありません。このOEM事業が売上の7割以上を占める強固な収益基盤となっており、倒産の危機を乗り越えた実業家としての田中氏の手腕は、食品業界内でも高く評価されています。