国会図書館で日本中のマンガが読める?絶版作品の閲覧法と落とし穴

国会図書館で日本中のマンガが読める?絶版作品の閲覧法と落とし穴とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

「お金をかけずに最新マンガを全巻読破しよう」と意気込んで訪れた利用者が、現場で直面する最大の壁が国会図書館マンガ全巻閲覧の物理的ハードルです。民間の漫画喫茶のように書棚から自由に単行本を引き抜くオープンアクセス方式(開架式)を想像していると、館内に足を踏み入れた瞬間に大きなショックを受けることになります。

国会図書館の閲覧方式は、例外なく「端末からの出納請求による閉架式」です。一度に請求できる冊数には厳格な上限が設けられており、図書(単行本)は一度に3冊まで、雑誌(連載誌)は10冊までと定められています。館内端末から資料を請求してから、地下書架からカウンターに本が届くまでに通常20分〜30分程度、繁忙時には40分以上の待機時間を要します。

実際に訪れた一般利用者やコミック愛好家からは、SNS等で以下のような生々しい実体験が報告されています。

「読みたい巻を3冊請求して、手元に来るまで30分待機。15分で読み終えて返却し、次の3巻を請求してまた30分待ち……。10巻読むだけで半日以上が溶けた。漫画喫茶の感覚で行く場所じゃない」
「周囲は論文を書く学者や国家公務員、司法関係者が分厚い資料を広げて静まり返っている。私語厳禁の張り詰めた空気の中、少年マンガのページをめくる音すら気を使う」

また、国会図書館マンガ持ち出し禁止理由についても知っておく必要があります。同館は「現在の利用」以上に「未来の国民に対する恒久的な文化遺産の保存」を使命とする納本図書館です。貸出による紛失、破損、ページの抜き取りを根絶するため、資料の館外貸出は一切認められておらず、入館時には中身の見える透明なビニールバッグ以外の荷物はすべてコインロッカーへの預け入れが義務付けられています。ここは娯楽施設ではなく、学術と文化の「研究・保存シェルター」なのです。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest