摘便とは?手順や介護士実施の違法性・迷走神経反射リスクを徹底解説

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現場で最も深刻な議論を呼んでいるのが「介護職員による摘便の実施」です。「看護師が不在の夜間にどうしても出ない」「利用者が激痛を訴えて苦しんでいる」という現場の切迫感から、介護職員が摘便を代行してしまうケースが散見されます。しかし、法的な結論は明確です。

摘便は、医師法第17条および保健師助産師看護師法第31条・第37条に規定される「医行為(医師またはその指示を受けた看護職のみが実施できる行為)」に該当します。介護職員が摘便を行った場合、正当な資格なき医行為として医師法違反(無資格医行為)に問われ、刑事罰の対象となる違法行為です。

平成17年(2005年)7月26日に厚生労働省医政局長より出された通知(医政発第0726005号「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」)では、原則として医行為ではないと考えられる行為(爪切り、体温測定、軽微な切り傷の処置、ストーマ装具の交換など)が具体的に列挙されました。しかし、摘便はこの非医行為のリストには一切含まれていません。

平成24年(2012年)の法改正により、一定の研修を修了した介護職員に対して「喀痰吸引」や「経管栄養」の実務が特定の条件下で法的に認められましたが、この規制緩和の枠組みにおいても摘便は対象外と規定されています。肛門括約筋や直腸粘膜に直接器具や手指を挿入する行為は、出血やショック状態を誘発する高度な危険性を伴うため、厚生労働省の判断基準は一貫して厳格です。介護現場において「先輩から教わって慣習的に行っていた」という言い訳は一切通用しません。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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