北海道のマイマイガ大量発生の真相|10年周期の理由と撃退マニュアル
北海道のマイマイガ大量発生の真相|10年周期の理由と撃退マニュアルの注目されている理由を丁寧にまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
北海道においてマイマイガの大量発生の原因を調査すると、単なる気象変動だけにとどまらない、森林生態系の精緻な周期的連鎖が浮かび上がってきます。道内の森林病害虫被害記録や林業試験場の調査データによれば、マイマイガの個体数はおよそ8年から11年の周期(約10年周期)で劇的な増減を繰り返しています。
この大発生が起きる構造は、極めてシンプルかつダイナミックです。通常時、マイマイガの個体数は寄生バチや寄生バエ、野鳥、捕食性昆虫などの天敵によって低水準に抑えられています。しかし、春先の少雨や温暖な気候など幼虫の生存率が高まる好条件が重なると、天敵の捕食圧を振り切って爆発的な繁殖が始まります。大発生が始まると道内各地のシラカバ、カラマツ、ミズナラなどの森林で激しい食害が発生し、山林一面の葉が食い尽くされる深刻な森林病害虫被害へと発展します。
多くの住民が疑問を抱く「この大発生はいつまで続くのか」という収束のタイミングについて、森林総合研究所等の研究報告によると、大発生のピークは通常2〜3年で終息に向かいます。その主因は、高密度状態になった幼虫の間で「マイマイガ核多角体病ウイルス」や「エントモファガ・マイマイガ(カビの一種)」といった病原体が急速に蔓延することにあります。ウイルスに感染した幼虫は体液を垂れ流して下向きに垂れ下がって死滅し、個体群全体が急激に崩壊、その後数年間は極めて低い生息数で推移するという自然のサイクルをたどります。