神戸の高級住宅街2026|御影・住吉山手・岡本の魅力と芦屋との違い

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御影や住吉山手が全国区の知名度と格式を持ち続ける背景には、明治後半から昭和初期にかけて形成された日本経済の歴史そのものが深く関わっています。

かつて兵庫県武庫郡に属していた住吉村は、大正時代から昭和初期にかけて「日本一の富豪村」と称されました。日本生命保険の創業者一族や野村財閥の野村徳七、武田薬品工業の武田長兵衛、乾汽船の乾松兵衛など、名だたる東西の財界人がこの地に広大な本邸・別邸を構えたのです。

彼らが住吉や御影を選んだ理由は明快でした。 六甲山から湧き出る豊かな伏流水(名水・宮水)と御影石の強固な地盤、南向きのひな壇による採光と大阪湾を見渡す絶景、そして大阪・船場や堂島の経済中枢へ官設鉄道(現・JR東海道本線)や阪急・阪神電鉄で直結する交通利便性です。公害の激しかった当時の大阪市内を避け、健康で文化的な生活環境を求めて移住したトップエリートたちが、邸宅文化をこの地に定着させました。

今も住吉山手や御影の街を歩くと、見上げるような御影石の石垣や、手入れの行き届いた黒松の古木、門から母屋まで数十メートル続くアプローチを持つ邸宅を目撃します。単なる成金的な派手さではなく、長い年月をかけて育まれた「本物の風格」が漂っている点こそが、他エリアの追随を許さない最大の理由です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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