『Just the Two of Us』徹底解剖|神コードと歌詞に潜む魔力
今注目を集めている 『Just the Two of Us』徹底解剖|神コードと歌詞に潜む魔力について、詳しいまとめをご紹介しています。
名盤『Winelight』(1980年リリース)に収録された『Just the Two of Us』は、パーカッション奏者ラルフ・マクドナルド、ベーシストのウィリアム・ソルター、そしてビル・ウィザースの3名によって共作されました。翌1981年には全米ビルボードHot 100で最高2位を記録し、1982年の第24回グラミー賞において「最優秀R&Bソング賞」を受賞する快挙を成し遂げています。
当時、フュージョン・ジャズ界のフロントランナーであったグローヴァー・ワシントン・ジュニアのスモーキーで情感豊かなサックスの音色に、ソウル界のレジェンドであるビル・ウィザースの温かくも哀愁を帯びたボーカルが重なり合う構成は、まさに唯一無二の化学反応でした。当時の音楽プロデューサー陣の証言によると、当初インストゥルメンタル曲として構想されていたトラックに、ビル・ウィザースが独自のメロディと歌詞を吹き込んだことで、ポップ史に残る名演へと昇華したと伝えられています。
日本において本作は『クリスタルの恋人たち』という邦題でリリースされました。このJust the Two of Us 邦題 理由の背景には、1980年代初頭の日本社会で一大ムーブメントを巻き起こした作家・田中康夫氏の小説『なんとなく、クリスタル』や、当時流行した都会的で洗練されたライフスタイル(AOR・シティポップブーム)を意識したレコード会社の巧みなブランディング戦略がありました。原題の直訳「ただ二人だけで」をあえて避け、当時の都会派リスナーに響く透明感とラグジュアリー感を打ち出したタイトルワークは、日本市場におけるメガヒットを後押しする決定打となったのです。