日本人宇宙飛行士の現在と月面着陸|選抜倍率から年収まで徹底解剖
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日本の宇宙開発史において金字塔を打ち立ててきた若田光一氏が、長年勤め上げたJAXAを退職し、米国の民間宇宙企業アクシオム・スペース(Axiom Space)へと籍を移したニュースは、関係各所に強烈な衝撃を与えました。5度の宇宙飛行、通算宇宙滞在504日以上という日本人歴代最長記録を持つ生ける伝説が、なぜ日本の国家機関を離れる決断を下したのでしょうか。
記者会見や本人の言葉を丹念に追うと、その根底にあるのは「民間が主導する新時代の宇宙利用に現場指揮官として直接関わりたい」という極めて純粋な探究心です。アクシオム・スペースは世界初の商業用宇宙ステーション建設を目指しており、NASAやJAXAといった宇宙機関の官僚主義的な承認プロセスを超越したスピード感でプロジェクトを推進しています。
野口聡一氏の研究者・表現者への転身に続き、若田氏が民間最前線を選んだ背景には、「宇宙飛行士のキャリア自立」という組織論的な命題が存在します。終身雇用を前提とした国家公務員的キャリアモデルの限界を察知し、自らの国際プレゼンスをより裁量の大きなフィールドへ投じる動きは、昭和・平成型の忠誠心モデルから脱却した、極めて健全な「プロフェッショナルの市場価値証明」と言えます。