脚本家ふじきみつ彦の魅力と経歴|名作ドラマの裏側と評価を徹底解説
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ふじきみつ彦の脚本の真骨頂は、「ドラマチックな大事件を起こさない」点にあります。近年のテレビドラマ界では、視聴者の離脱を防ぐために派手なクリフハンガーやセンセーショナルな愛憎劇を詰め込む手法が主流となりがちです。しかし、ふじき作品はその対極を走ります。
過去の特番インタビューや劇評対談の中で語られたところによると、ふじきみつ彦は「日常の中で人が会話を交わす際、言葉通りの意味だけでなく、言いよどみや話題の脱線にこそ人間の本音が出る」という点に重きを置いて執筆しています。たとえば『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』では、おすそ分けの小豆を煮る時間や、ベランダ越しに交わす些細なやり取りが丁寧に描かれます。
こうした会話劇は、役者の表情や「間」を信頼していなければ成立しません。監督や演者たちも「ふじきさんの脚本はト書きとセリフの行間が豊かで、読んでいるだけで役が勝手に動き出す」と口を揃えます。計算し尽くされた雑談の中に、登場人物同士の信頼感や孤独感が繊細に編み込まれているからこそ、見ている側の心に深く沁みわたるのです。