警察拳銃はなぜ5連発?名銃ニューナンブから最新サクラの真相
警察拳銃はなぜ5連発?名銃ニューナンブから最新サクラの真相とは一体何なのか? 背景や要点を簡潔に解説します。
日本の警察組織において、制服警察官の帯革に収められてきた拳銃の歴史は、国産技術の追求と調達環境の激変に彩られています。戦後直後の米軍供与銃(コルトやスミス&ウェッソンなどの大型拳銃)を経て、日本人の体格や治安情勢に特化した装備として開発されたのが、新中央工業(現・ミネベアミツミ)の手によるニューナンブM60でした。
1960年の制式採用以来、ニューナンブM60は全国の都道府県警察をはじめ海上保安庁や麻薬取締部へ配備され、およそ四半世紀にわたって「日本の警察拳銃」の代名詞として君臨しました。スチール削り出しによる堅牢極まりないフレームと、日本人の手に吸い付くようなグリップ形状は現場の警察官から絶大な信頼を獲得。生産自体は1990年代に終了したものの、各警察本部の予備兵器や教官用・地方部において、入念なオーバーホールを受けながら現在も一部で実働運用されています。
ニューナンブM60の生産終了に伴い、2000年代初頭から中継ぎとして一時的に導入されたのが「S&W M37 エアウェイト」でした。アルミニウム合金フレームを採用した軽量リボルバーでしたが、長期的な過酷使用における耐久性や部品供給の課題から、警察庁は次世代主力拳銃の本格選定を迫られることになります。
そこで日本警察の特注仕様として誕生し、2026年現在の地域警察官の主力装備となっているのがS&W M360J サクラです。スカンジウム合金フレームとチタン配合シリンダーを備え、従来のニューナンブM60と比較して大幅な軽量化を実現。グリップ後部には紛失・奪取を防ぐカールコード用ランヤードリングが標準装備されており、過酷な当直勤務における腰への身体的負担を大幅に低減させました。「サクラ」の通称で親しまれるこのモデルは、日本の警察実務に最適化された完成形リボルバーとして配備されています。