山代温泉古総湯の真実|洗い場なしの理由と総湯との違いを徹底解剖

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山代温泉の古総湯は、単なる観光向けの温浴施設ではありません。明治19年(1886年)に建てられた当時の総湯を、設計図や古写真を基に外観から内装に至るまで忠実に復元した文化財級の建造物です。2010年の開館以来、温泉街の原風景である「湯の曲輪(源泉を中心に旅館が立ち並ぶ円状の町並み)」のランドマークとして国内外から高い評価を集めています。

浴室の扉を開けると、ほのかなヒノキの香りと温泉の湯気が立ち込めます。床や腰壁を彩るのは、地元作家の手によって一枚ずつ丹念に焼き上げられた九谷焼の手描きタイルです。当時の意匠を再現した古典柄が、湯船の周囲を格調高く演出しています。

さらに見逃せないのが、高い天井近くの窓に施された色鮮やかなステンドグラスです。日中は自然光がガラス越しに差し込み、赤・青・黄のプリズムが源泉かけ流しの湯面に揺らめきます。夕暮れ時や夜間には外灯や室内の明かりによって全く異なる陰影を見せ、時間帯ごとに表情を変える芸術的な空間設計が施されています。

入浴後は、吹き抜けの階段を上がって2階の無料休憩処へ立ち寄るのが古総湯の醍醐味です。畳敷きに腰を下ろし、心地よい風を感じながら窓越しに温泉街を見下ろす時間は、古き良き日本の湯治文化そのものを肌で実感させてくれます。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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