中玉トマトの育て方完全ガイド!甘く実が割れない極意とプロ直伝の技
中玉トマトの育て方完全ガイド!甘く実が割れない極意とプロ直伝の技を徹底追究! 読者が気になる 重要ポイントを凝縮して配信します。
実が割れるトラブルと並んで栽培者を青ざめさせるのが、果実の先端(お尻の部分)が黒褐色にへこんで壊死する「尻腐れ病(しりぐされびょう)」です。病気という名称がついていますが、カビや細菌が原因の感染症ではなく、植物体内のカルシウム(水溶性石灰)欠乏によって生じる生理障害です。
尻腐れ病の原因と対策を考える上で知っておくべきは、「土の中にカルシウムが存在していても発症する」という事実です。カルシウムは植物体内において水分の蒸散流に乗って移動するため、以下の条件下で果実先端への移行が完全にブロックされます。
- 急激な土壌乾燥:根からの水分吸い上げが止まり、カルシウムの運搬が途絶する。
- チッソ肥料の過多:過剰なチッソ(特にアンモニア態窒素)がカルシウムの根からの吸収を競合阻害する。
- 高温による蒸散過多:葉からの水分蒸散が激しすぎると、カルシウムがすべて葉へ引っ張られ、果実へ回らなくなる。
予防策としては、植え付け時の用土に苦土石灰やかき殻石灰を適量混ぜ込むことはもちろんですが、発症初期の兆候が見られた場合は、即効性のあるキレートカルシウム剤(または0.2%濃度の塩化カルシウム水溶液)を果実と葉の裏表に向けて週に1〜2回、葉面散布するのが極めて有効です。
これと密接に連動するのが追肥のタイミングです。初心者が最もやりがちな失敗は、植え付け直後から良かれと思って次々に肥料を与えてしまう「過剰施肥」です。最初の追肥は、第1花房についた実がピンポン球サイズ(直径約3cm)にまで肥大した瞬間に行います。これより前に追肥を施すと、茎ばかりが太くなって花が落ちる原因になります。
追肥の頻度は、固形の発酵油かすや化成肥料(N-P-K=8-8-8等)を使用する場合、2〜3週間に1回、1株あたり10g〜15gをプランターの縁に沿ってパラパラと施し、軽く土と混ぜ合わせます。樹勢が落ちているサイン(生長点の葉が黄色っぽい、葉の巻き込みが弱い、開花位置が生長点から遠すぎる)が出ている場合は、即効性のある液体肥料(1000倍希釈)を水やり代わりに週1回のペースで投入し、樹勢のリカバリーを図るのがプロの現場の手法です。