あの青いシート「蟯虫検査」とは?学校健診から消えた理由と最新実態

あの青いシート「蟯虫検査」とは?学校健診から消えた理由と最新実態について分かりやすく解説いたします。最新の情報をご覧ください。

かつて学校健診の定番だった蟯虫検査とは、ヒトの盲腸付近に寄生する線虫の一種「ヒトギョウチュウ(Enterobius vermicularis)」の感染有無を調べる臨床検査です。体長は雄で約2〜5ミリ、雌で約8〜13ミリと白く細長い糸くずのような形状をしています。

蟯虫の最大の特徴は、その特異な産卵生態にあります。一般的な回虫などの寄生虫と異なり、蟯虫は腸管内で産卵しません。宿主である人間が就寝して肛門括約筋が緩む夜間を見計らい、雌の成虫が這い出してきて肛門周辺の皮膚に数千から1万個以上の微細な卵を産み付け、役目を終えると死滅します。この産卵時に分泌される粘液が強いかゆみを引き起こす引き金となります。

便の中に虫卵がほとんど混ざらないため、通常の検便では感染を捕捉できません。そこで開発されたのが、肛門周囲に粘着テープを直接押し当てて虫卵を採取する蟯虫卵検査セロハンテープ法でした。なかでも広く普及したのが、丸い透明フィルムの中央に青い円形粘着部が配置された「ポキール」と呼ばれる検査キットです。起床直後、排便や入浴を行う前の清潔な状態で2日間にわたって採取するぎょう虫検査のやり方は、当時の児童家庭にとって朝の必須ミッションでした。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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