光学顕微鏡と電子顕微鏡の違いとは?仕組み・分解能・生体観察の真相

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定期試験や高校入試の中学理科の重要ポイントとして頻出するのが、顕微鏡の基本操作と光学限界に関する設問です。「低倍率から高倍率に切り替えたとき、視野の広さ・明るさ・ピントの深さはどう変化するか」という問いに対し、正解は「視野は狭くなり、暗くなり、被写界深度は浅くなる」となります。

この光学の基本原則を理解していないと、インターネット上で散見される「スマートフォンに装着するだけで1,000倍の電子顕微鏡並み拡大」といった過大広告の罠に陥ることになります。どれほどセンサーの画素数が向上しようと、光学レンズに入る光の回折限界(レイリーの限界式)を越えて対象を分解することは物理的に不可能です。可視光を使う限り、大腸菌(約2μm)の輪郭は見えても、インフルエンザウイルス(約100nm)や新型コロナウイルス(約100nm)の構造を識別することはできません。

また、サイエンスニュース等で公開される色鮮やかなウイルスや細胞の電子顕微鏡写真を見て、「電子顕微鏡はカラーで見える」と誤解しているケースが多発しています。前述の通り、電子顕微鏡の検出器が測定しているのは電子の跳ね返りや透過の「強度(数量)」だけであり、色の波長成分は存在しません。公開されている美麗な画像は、研究者やクリエイターが識別性を高めるために後処理で色調を割り振った「疑似カラー(フォルスカラー)画像」であるというリテラシーを持つことが不可欠です。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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