新五千円紙幣の肖像に津田梅子が選ばれた理由と旧札の価値・違いを解説
新五千円紙幣の肖像に津田梅子が選ばれた理由と旧札の価値・違いを解説に関する深掘り解説を詳しく解説いたします。
日本における五千円紙幣の歴史は、高度経済成長期の只中であった1957年(昭和32年)発行のC号券(聖徳太子)から幕を開けました。当時としては高額紙幣の位置付けであり、一万円札(1958年発行)に先駆けて登場した歴史を持ちます。
その後、1984年(昭和59年)の改刷で登場したD号券では、政治家中心だった肖像から文化人路線へと舵が切られ、農学者・国際連盟事務次長を務めた新渡戸稲造が抜擢されました。この刷新は、日本の国際協調路線と教育・文化の尊重を象徴する契機となりました。
そして2004年(平成16年)のE号券において、日本銀行券史上初となる女性文化人の肖像として樋口一葉が採用されます。それから20年の節目を経て登場した今回のF号券・津田梅子へとバトンが渡されました。五千円紙幣の肖像の変遷を辿ると、「国家体制の象徴」から「国際人・思想家」、そして「女性の社会変革と高等教育」へと、日本社会が歩んできた近代化と価値観の成熟プロセスが色濃く反映されていることが分かります。