近衛十四郎の殺陣はなぜ神域なのか|松方弘樹ら一族秘話と名作の軌跡

近衛十四郎の殺陣はなぜ神域なのか|松方弘樹ら一族秘話と名作の軌跡の詳細解説をお届けします。専門的な知識がチェックできます。

インターネット上のコミュニティやSNS上では、時に「近衛十四郎の抜刀があまりにも速すぎるため、フィルムをコマ落とし(早回し)して撮影しているのではないか」という疑問が投げかけられることがあります。しかし、当時の東映京都撮影所スタッフの証言やフィルムの詳細なコマ送り分析によって、この疑惑は明確に否定されています。

早回し撮影を行った場合、背景の木々の揺れ、衣服のはためき、あるいは斬られて倒れる相手役の動きまで不自然に高速化してしまいます。しかし、近衛十四郎の出演シーンを確認すると、周囲の役者や自然現象は通常の速度で推移しているにもかかわらず、近衛の腕と刀身の動きだけが異次元の速度で描写されていることが分かります。

撮影現場を目撃していたスタッフは、「近衛先生の抜刀は、構えてから鞘に納めるまでが一連の流れるような呼吸で行われており、カメラが追いつかないことすらあった」と証言しています。小手先の編集技術に頼るのではなく、日々の過酷な素振りと武道修行によって鍛え上げられた肉体そのものが生み出す奇跡――それが近衛十四郎のアクションの実態でした。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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