漏れ電流の許容値は1Ma以下?内線規程とIor測定の実務全知識
漏れ電流の許容値は1Ma以下?内線規程とIor測定の実務全知識について見逃せない 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。
電気設備の保全現場で頻繁に指標とされる「1mA以下」という数値は、電気設備技術基準 第58条(低圧電路の絶縁性能)に明確な根拠を持っています。本来、低圧電路の絶縁性能は回路を停電させた上でメガテスターによる絶縁抵抗測定を行い、使用電圧区分に応じて0.1MΩ〜0.4MΩ以上の絶縁抵抗値を確保することが原則です。
しかし、24時間連続稼働が求められるサーバールームや工場の基幹ライン、医療現場などでは、計画停電を実施して絶縁抵抗を直接測定することが極めて困難です。そのため同条文および内線規程では、「停電が困難な場合、電路の漏えい電流を1mA以下に保つこと」を条件として、活線状態(通電状態)での絶縁性能維持を認めています。
この1mAという閾値は、人体に電流が流れた際に感知し始める限界値(感知限界電流)が約1mA前後であること、および電線や機器の絶縁劣化が進行していない健全な状態を保つ安全マージンから導き出されています。日常の点検業務で漏電の兆候を掴む上での、最も基礎的な防衛ラインといえます。