「お手数おかけします」の意味と落とし穴!目上に失礼な理由と正しい敬語

「お手数おかけします」の意味と落とし穴!目上に失礼な理由と正しい敬語の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

まず言葉の成り立ちを分解すると、「手数(てすう・てかず)」とは「そのことのために特別にかける労力や手間、面倒な手続き」を指します。そこに相手への敬意を示す接頭辞「お」を冠し、他動詞「かける」に丁寧の助動詞「ます」を接続した形が「お手数をおかけします」です。つまり、「私の勝手な依頼によって、あなたに貴重な時間と手間を割かせてしまいます」という事前の恐縮と配慮を言語化したものにほかなりません。

文法的な観点から検証すると、「お手数をおかけします」は敬語として完全に成立しています。接頭辞「お」と「お〜します」という謙譲語Ⅰの型(自分の行為が相手に及ぶことによるへりくだり)、さらに文末の丁寧語「ます」が組み合わさっており、文部科学省の文化庁が公表している「敬語の指針」に照らし合わせても文法上の破綻はありません。よく議論に上がる「お手数をおかけいたします」についても、「いたす(するの謙譲語)」を用いた敬意の底上げであり、二重敬語などの誤用には該当しない正規の敬語表現と位置づけられます。

しかし、日常のビジネス現場では助詞の「を」が抜け落ちた「お手数おかけします」が口語的に多用されています。助詞を省く行為はフランクな会話調の印象を与えやすいため、フォーマルな文書や目上の相手に対しては、助詞を補った「お手数をおかけします」または「お手数をおかけいたします」を用いるのが文法的に最も端正な姿勢です。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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