全国自治体病院協議会が鳴らす警鐘!相次ぐ赤字と病床再編の真実を追う

話題沸騰中の 全国自治体病院協議会が鳴らす警鐘!相次ぐ赤字と病床再編の真実を追うについて、主要な情報を分かりやすく掲載しています。

インターネット空間や一部の経済評論家の間では、「公立病院が赤字なのは公務員体質の甘えであり、税金の無駄遣いだ」「民間病院のように利益を出せないなら民間譲渡すべきだ」といった辛辣な批判が散見されます。しかし、この言説は日本の地域医療システムの前提を致命的に誤解しています。

公立病院の真の存在意義を理解する鍵は、「不採算医療」と「特殊医療」の引き受け手という役割です。医療ビジネスにおいて、患者数が少なく高度な設備と専門医を四六時中待機させねばならない領域――具体的には救急医療の受け入れ、小児・新生児集中治療(NICU)、ハイリスク分娩を扱う周産期医療、精神科救急、結核・感染症病床、そして過疎山間部やへき地・離島の巡回診療は、収支を計算すれば確実に大赤字となります。

民間の医療法人であれば、赤字部門を閉鎖して収益性の高い白内障手術や整形外科のリハビリテーション、健診事業へ資本を集中させる合理的な経営判断が許されます。しかし、地域の自治体病院がそれらの不採算部門を投げ出せばどうなるでしょうか。夜間に急変した子どもを受け入れる病院が消え、脳卒中や心筋梗塞で倒れた高齢者は搬送に2時間以上を要して助かる命を落とすことになります。

つまり、自治体病院が計上している赤字の多くの部分は、「地域住民が生きるための最後のセーフティネットを維持するための実費」です。地方自治体から病院事業会計へ繰り入れられる一般会計繰入金(税金補填)は、放漫経営の補填ではなく、市場原理を見捨てた社会保障のインフラ維持補償金として捉え直さなければ本質を見誤ります。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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