大間原発の現在は?相次ぐ稼働延期と函館市提訴、フルMoxの真相

大間原発の現在は?相次ぐ稼働延期と函館市提訴、フルMoxの真相の背景について、最新情報を詳しくお届けします。

大間原発が国内の他の原発と根本的に異なるのは、全炉心(138万3,000kWの電気出力)にウラン・プルトニウム混合酸化物である「フルMOX燃料」を装填する計画である点です。日本の核燃料サイクル政策において、使用済み燃料から回収したプルトニウムを国内で大量消費するための「国家的な切り札」として位置付けられています。

通常の軽水炉ではMOX燃料の使用割合は炉心の3分の1から4分の1程度に制限されていますが、大間原発では100%を目指します。しかし、フルMOX運転には高度な技術的障壁が存在します。プルトニウムはウランに比べて中性子の吸収特性や遅発中性子割合が異なるため、原子炉の出力制御が難しく、制御棒の効き(制御棒価値)が低下しやすいという物理的特性を抱えています。

このため、大間原発にはホウ酸水注入系の強化や高性能な制御棒の採用など特殊な安全設計が施されていますが、世界に前例のないフルMOX大型商業炉の稼働実績がない以上、規制当局側も極限まで慎重な姿勢を崩しません。さらに、燃料となるMOX燃料の国内調達先である日本原燃・六ヶ所再処理工場の竣工遅延も影を落としており、燃料供給チェーンの不確実性が計画の足を引っ張る一因となっています。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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