スイスの公用語はなぜ4つ?4言語の謎と旅行・ビジネス英語事情
スイスの公用語はなぜ4つ?4言語の謎と旅行・ビジネス英語事情の真相について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
スイスが4つの公用語を持つ理由は、国の成立史にある。この国は一つの言語グループが他を征服して作った国家ではない。近隣の大国——ドイツ、フランス、イタリア——に隣接する山岳地域の小共同体が、外圧に対抗するために肩を寄せ合って形成した「意思の同盟(Willensnation)」なのだ。
1848年の連邦憲法制定時、憲法上の公用語としてドイツ語、フランス語、イタリア語が定められた。その後、古くから東部グラウビューン州の谷間で話されてきたラテン語由来の希少言語、ロマンシュ語が1938年に「国民言語」として認められ、1996年には限定的な公用語(準公用語)として昇格した。中央政府が言語の一元化を強制せず、地域ごとの言葉をそのまま国の公式言語として抱え込む選択をした結果である。