高橋英樹の十津川警部終了の真相と歴代名コンビの全軌跡
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高橋英樹版十津川警部を語るうえで欠かせないのが、相棒である亀井刑事との関係性です。2000年に病に倒れた三橋達也からバトンを受け取った高橋は、当初、すでにシリーズの顔として確固たる地位を築いていた愛川欽也(亀井刑事)の胸を借りる形でスタートを切りました。
愛川が体現した亀井刑事は、東北弁交じりの朴訥な温かみと、地道な聞き込みで真実に迫る昭和の職人気質でした。スマートで威厳ある十津川(高橋)と、足で稼ぐ人情派の亀井(愛川)のコントラストは抜群の完成度を誇り、2012年の第57作まで実に12年間にわたって盤石の体制を築きました。愛川の勇退に際し、高橋は公式ブログや会見で「キンキン(愛川)さんが温かく迎え入れてくれたからこそ、私の十津川が生まれた」と深い感謝を公言しています。
そして2012年、第58作から2代目亀井刑事に抜擢されたのが高田純次でした。当時、世間では「適当男の高田純次に、あの重厚な亀井刑事が務まるのか」という懐疑的な声が少なからず上がりました。しかし、蓋を開けてみればその懸念は瞬く間に称賛へと変わります。高田はバラエティで見せる軽妙さを完全に封印し、哀愁漂う大人の男の渋みと抑制されたリアリズムを提示しました。
現場での高橋と高田は同年代ということもあり、息の合った阿吽の呼吸を披露。ロケ先の合間には二人で街歩きを楽しみながら芝居のトーンを綿密に擦り合わせていたといいます。「愛川さんへの敬意を胸に抱きつつ、純次さんとは新しい大人の友情を構築できた」という高橋の述懐通り、パートナーの交代という難局を見事に乗り越えたことこそ、本シリーズが通算73作まで延命できた最大の要因でした。