姿消した興福寺五重塔の現在地!約120年ぶり大修理の工期と再開の真相

姿消した興福寺五重塔の現在地!約120年ぶり大修理の工期と再開の真相にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

多くの人が見落としがちな盲点として、「現在の五重塔は創建当時の建物ではない」という歴史的事実があります。塔の建立起源は天平2(730)年、聖武天皇の皇后である光明皇后が、自らの母である橘三千代への追善供養と世の平穏を祈願して建てたことに始まります。これが興福寺五重塔 歴史 光明皇后にまつわる揺るぎない原点です。

しかし、興福寺の歴史は度重なる災禍との闘いでもありました。中世の兵火や落雷により、五重塔は過去に通算5回も焼失しています。治承4(1180)年の平重衡による南都焼討をはじめとする幾多の戦乱を経験しながらも、その都度、当時の最高峰の宮大工と民衆の信仰によって再建されてきました。

現在私たちが見ている塔は、応永33(1426)年頃に再建された「6代目」の建築物であり、室町時代初期の建築様式を色濃く残しています。奈良時代の優美な気風を模倣しながら、中世特有の力強さを融合させたこの構造体は、約600年間も風雪に耐え続けてきました。今回行われている大修理は、光明皇后の祈りに始まり、幾度の焼失を乗り越えてバトンを繋いできた先人たちの営みの一環であり、単なる「工事」ではなく数百年周期の歴史的宿命と言えます。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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