インプランテーションディップの真相|妊娠確率と基礎体温のメカニズム

インプランテーションディップの真相|妊娠確率と基礎体温のメカニズムの全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

インプランテーション(Implantation)は「着床」、ディップ(Dip)は「一時的な落ち込み・下降」を意味する英語圏発祥の俗称です。一般的には、排卵後の高温期が続いていた中で、高温期7日目前後から10日目頃に基礎体温が0.2〜0.4℃程度低下し、翌日または翌々日には再び高温期の体温へ跳ね上がる現象を指します。

この現象が起きる背景には、女性ホルモンの複雑な分泌バランスが関わっています。排卵後の黄体期はプロゲステロン分泌(黄体ホルモン)が優位になることで体温が上昇しますが、黄体中期にはエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が一時的に二次ピークを迎えます。エストロゲンには体温を下げる作用があるため、このホルモンの相互作用によって基礎体温の一時的低下が生じると推測されています。

ただし、生殖医療の現場において日本産科婦人科学会などのガイドラインでは、この現象を正式な妊娠初期の診断基準としては定めていません。あくまで基礎体温の生理的な波の一つであり、インプランテーションディップの兆候と真相を語る上では「着床時期に重なるホルモンの揺らぎ」と理解するのが医学的に妥当です。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest