大人の斜頭症は治る?頭の歪み改善法と放置リスク・手術の真実
大人の斜頭症は治る?頭の歪み改善法と放置リスク・手術の真実の疑問点について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
「大人になってから頭の歪みに気づいたが、今からでも元に戻せるのか」という問いに対する医学的な結論は、骨格そのものを非侵襲的(手術なし)に動かすことは極めて困難であるということです。人間の頭蓋骨は、乳幼児期には脳の発達に合わせて柔らかく、複数の骨の継ぎ目(頭蓋縫合)が開いていますが、1歳半から2歳頃までに急速に硬化し、成人を迎える頃には強固に癒着・固定されます。
大人の頭の歪みの原因の多くは、乳幼児期の向き癖や寝かせ方に起因する「変形性斜頭症」がそのまま固定化したものです。稀に成人後の極端な姿勢不良や片噛み、側頭筋の偏った緊張が頭皮下の組織をアンバランスに見せることもありますが、骨そのものが大人になってから急激に変形することはありません。
近年、乳幼児の頭蓋骨矯正として普及したヘルメット治療ですが、大人に対するヘルメット治療の効果は医学的にゼロとされています。完全に閉じた成人の強固な頭蓋骨に対して外部から圧力を加えても骨の再モデリングは起こらず、かえって皮膚トラブルや激しい頭痛を招くだけです。「大人の斜頭症治療」を謳う民間療法に接する際は、まずこの骨格構造の基本事実を把握しておく必要があります。