核融合と核分裂の違いを徹底解説!原理から安全性・実用化の未来まで
核融合と核分裂の違いを徹底解説!原理から安全性・実用化の未来までにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
原子力発電に対する最大の社会的懸念は、冷却材の喪失や地震災害に伴う炉心溶融(メルトダウン)や爆発事故です。両者の安全性を決定づけている最大の要因は、崩壊熱(decay heat)の有無と反応の維持条件にあります。
核分裂炉の場合、炉心内に数年分の核燃料が一括して装荷されています。制御棒を挿入して臨界(核分裂連鎖反応)を止めたとしても、生成された核分裂片(セシウムやストロンチウムなど)が自発的にベータ崩壊・ガンマ崩壊を続けるため、停止直後でも定格熱出力の数%に達する崩壊熱を出し続けます。外部電源や注水が途絶えると炉心温度が千数百℃以上に達し、燃料被覆管が破損してメルトダウンに至る危険性が残ります。
一方、核融合炉では真空容器内に投入される燃料は一度にわずか数グラム程度に過ぎません。核融合反応を維持するためには、「1億度以上のプラズマ温度」「高い粒子密度」「十分な閉じ込め時間」という極限の3条件を完璧にバランスさせる必要があります。万が一、電源喪失や機器故障が起きると、プラズマは即座に冷却されて真空容器の壁に触れ、火が消えるように数ミリ秒から数秒で反応が停止します。物理法則上、核融合反応が暴走して爆発することはあり得ません。