涙の会見から赤ヘル名将へ、「辛いさん」が語る激動の舞台裏と真実
涙の会見から赤ヘル名将へ、「辛いさん」が語る激動の舞台裏と真実にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
時計の針を2007年の晩秋に戻そう。当時の広島東洋カープで4番打者を務めていた新井貴浩が、フリーエージェント(FA)移籍を表明したあの記者会見だ。溢れる涙を拭いながら絞り出した「カープが好きだから……辛いです」という悲痛な告白。ファンへの裏切りと受け取られたこの言葉は、瞬く間にネットミーム・掲示板文化の標的となった。
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大手掲示板では「辛い」の漢字が「からい」とも読めることから、嘲笑と愛憎が入り混じったスラングとして定着。打席で凡退すれば書き込みが乱舞し、好プレーを見せてもどこかコミカルにいじられる。当時の日本野球機構(NPB)を取り巻くデジタル空間において、彼ほどネットユーザーに消費され尽くしたスラッガーは他に存在しなかった。