三菱自動車は本当に潰れる?赤字転落と倒産の噂に迫る決定的な真相
三菱自動車は本当に潰れる?赤字転落と倒産の噂に迫る決定的な真相の疑問点について、専門知識を基に徹底解説します。
トヨタやホンダが赤字を出しても「潰れる」と騒がれないのに対し、なぜ三菱自動車だけが業績悪化のたびに倒産危機と結びつけられるのか。その根底には、平成以降に同社が引き起こした度重なる重大不祥事の歴史と、それによって形成された世論の根強い不信感が影を落としています。
最大の転換点となったのは、2000年および2004年に発覚した「三菱リコール隠し事件」です。ユーザーからのクレーム情報や保安基準に関わる欠陥報告を社内の非公表コード「H」に区分し、数十年にわたって国土交通省への報告を怠り続けた組織的隠蔽体質は、日本社会を震撼させました。大型トラックの脱輪事故によって人命が奪われる悲劇にまで至ったことで、「三菱の隠蔽体質」という烙印は人々の記憶に深く刻まれました。
さらに、再生への歩みを進めていた最中の2016年に発覚した「燃費試験データ不正問題」が決定打となりました。日産自動車との共同開発軽自動車(eKワゴン/デイズ)において、走行抵抗値を意図的に操作して燃費を実際よりも良く見せかけていたことが露見。型式指定の取り消し危機に追い込まれ、経営は事実上の麻痺状態に陥りました。
組織社会学の知見に照らせば、これらの不祥事は「目標未達を許さない官僚的プレッシャー」と「閉鎖的な組織風土」が引き起こした構造的病理と言えます。2016年の不正発覚を契機に日産自動車が34%の株式を取得し、事実上の傘下に収めることで経営破綻を免れましたが、「問題が起きると隠すのではないか」「いつか再び致命的な不祥事で自滅するのではないか」という社会的な心理バイアスは、十数年が経過した現在も完全に払拭されていません。