ラファエロとは何者か?三大巨匠の生涯と代表作・早すぎる死因の真相

ラファエロとは何者か?三大巨匠の生涯と代表作・早すぎる死因の真相とはどんな影響があるのか? 背景や要点を簡潔に解説します。

1520年4月6日、絶頂期にあったラファエロは37歳の若さで突如帰らぬ人となりました。この早すぎる死は、当時から多くの憶測とスキャンダルを呼びました。

長年信じられてきた「愛人との過度の情事」説

美術史家ジョルジョ・ヴァザーリが著書『画家・彫刻家・建築家列伝』で記した内容が、俗説の根拠となってきました。ヴァザーリは「ラファエロは愛人マルゲリータ・ルーティ(通称フォルナリーナ=パン屋の娘)との過度の情事に耽り、激しい発熱に見舞われたが、恥じて医師に真因を隠したため適切な治療を受けられず死に至った」と記述しています。この扇情的な逸話は、長年にわたり「天才画家の好色な情死」として語り継がれてきました。

最新研究が突き止めた真因:急性肺疾患と「瀉血(しゃけつ)」の医療ミス

2020年、ラファエロ没後500年に合わせてミラノ・ビコッカ大学の医学史研究チームが発表した調査報告により、死因の真相が科学的に明らかになりました。

当時の記録、目撃証言、使節の手紙などを網羅的に分析した結果、ラファエロが倒れた原因は性病や情事の疲弊ではなく、当時ローマの冬期に流行していた急性肺炎・呼吸器系感染症であったことが判明しました。連続する高熱と呼吸困難がその証拠です。

致命的だったのは当時の医療処置でした。主治医たちは熱病の原因を「体内の血液の過剰」と誤診し、衰弱していたラファエロに対して大量の「瀉血(体から血を抜く当時の標準的治療法)」を繰り返しました。呼吸器疾患で酸素が不足していた身体から血液を抜いたことで急激な貧血と多臓器不全が引き起こされ、体力を奪われた結果の失血死・衰弱死であったというのが現代医学の結論です。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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