誰でも人を惹きつけるフェロモンの出し方!科学が暴く色気と分泌の真相

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昆虫のように特定の化学物質を放出して異性を無条件に誘引する器官として、かつては哺乳類の「鋤鼻器(じょびき/ヤコブソン器官)」が盛んに議論されてきました。しかし、成人のヒトにおいては鋤鼻器の神経配管は退化しているというのが解剖学の定説です。では、なぜ人間は他者の特定の匂いや佇まいに抗いがたい魅力を感じるのでしょうか。

近年の嗅覚生理学および脳神経科学の研究では、通常の嗅上皮に存在する嗅覚受容体が、微弱なステロイド系代謝産物を感知して視床下部や扁桃体を刺激しているメカニズムが指摘されています。特に男性の汗や皮膚常在菌の分解によって生じるアンドロステノンの働きや、女性の排卵期に分泌量が増えるコピュリン類は、無意識下で相手の好意度や警戒心に影響を及ぼすことが各種実験で確認されています。

つまり、フェロモンの匂いと科学的根拠を紐解くと、それは「相手を操る魔法の煙」ではなく、個体の健康状態、免疫型の相性(MHC遺伝子複合体)、ホルモンバランスの高さを雄弁に物語る「生体情報の発信」に他なりません。人間は嗅覚と視覚の複合情報を通じて、相手の生命力の充実度を瞬時に査定しているのです。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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