『バケモノの子』多々良の正体と魅力|大泉洋と劇団四季が紡ぐ絆の真相

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多々良を語る上で絶対に外せないのが、劇中で吹き込まれた「声」と「肉体」の圧倒的な生命力です。劇場アニメ版で多々良役を担当したのは、演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバーであり日本を代表する俳優の大泉洋でした。 細田監督は制作当時の対談やオフィシャルブックにおいて、多々良というキャラクターに求めたのは「憎まれ口を叩いても決して嫌味にならない、愛嬌と知性を両立させた芝居」であったと明かしています。大泉洋の持ち味である軽快なマシンガントークと、どこか哀愁を漂わせるトーンは、多々良のシニカルな性格と完璧に合致しました。台本通りのセリフでありながら、まるで即興劇のような生々しい掛け合いが生まれたことで、熊徹(役:役所広司)との長年の腐れ縁に説得力が宿ったのです。

劇団四季オリジナルミュージカルでの新たな息吹

2022年に開幕し、その後も再演や全国ツアーで高い評価を獲得している劇団四季のオリジナルミュージカル『バケモノの子』において、多々良役は劇団の屈指の実力派俳優陣によって演じ継がれています。 舞台という限られた空間の中で、アニメ特有の小動物的な俊敏さと、百秋坊との絶妙なコンビネーションをダンスと歌唱で表現するのは至難の業です。しかし、初演を務めた韓盛治(ハン スンチ)や川島創をはじめとする四季キャストは、特殊メイクとパペット的要素を取り入れた衣装を軽やかに操り、大泉洋版の精神を受け継ぎながらも、舞台ならではのダイナミズムを付加しました。

メディア・形態担当キャスト演技アプローチ・表現の特徴作品内での役割と評価アニメ映画版(2015)大泉洋絶妙な「間」を活かした会話劇、毒舌の奥にある人間味溢れる情感表現。観客の感情移入を助ける代弁者。役所広司・リリー・フランキーとの掛け合いが白眉。劇団四季ミュージカル版韓盛治
川島創 ほか驚異的な身体性を活かした跳躍・ステップと、百秋坊との息の合った重唱・ハーモニー。舞台全体のテンポを牽引する狂言回し。コメディリリーフとして劇場の空気を一変させる存在。
山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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