東電Ol事件・渡邉泰子の知られざる素顔|エリートが抱えた二重生活
東電Ol事件・渡邉泰子の知られざる素顔|エリートが抱えた二重生活の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。
メディアが作り上げた「昼と夜の二面性を持つ魔性の女」というパブリックイメージと、関係者が記憶する実像との間には、途方もない距離が存在する。慶應義塾大学経済学部を卒業後、総合職相当の職掌として入社した彼女は、極めて真面目で几帳面な性格の持ち主だった。職場の同僚たちは、彼女が遅刻ひとつせず、膨大な資料を寸分の狂いもなく整理し、論理的なレポートを作成する優秀なアナリストであったと口を揃える。
当時の同僚や知人の証言録によれば、彼女の素顔は派手さとは無縁だった。ブランド品で身を固めることもなく、質素なスーツを身にまとい、昼食は会社のデスクで簡素な手弁当やインスタント麺を一人静かに口に運ぶ姿が日常だったという。金銭への執着や贅沢のための売春では決してなかった。彼女が遺した家計簿には、客から受け取った金額や日々の出費が1円単位で精密に記録されていたが、蓄えられた多額の預金に手を付けた形跡はほとんど見当たらなかった。
彼女を知る元上司の一人は、「几帳面すぎた。弱音を吐くことを自らに禁じ、完璧であろうとするあまり、内側に巨大な亀裂を抱え込んでいたのではないか」と述懐している。過酷な摂食障害を患い、細木のように痩せこけながらも、彼女は夜の円山町へと通い続けた。それは快楽や金銭のためではなく、自らに課した過酷な儀式、あるいは逃れられない強迫観念に突き動かされた行動だったことが、関係者の残した数々のメモや証言から浮き彫りになっている。