咳と痰が止まらないのはなぜ?放置厳禁のサインと呼吸器疾患の真相
咳と痰が止まらないのはなぜ?放置厳禁のサインと呼吸器疾患の真相について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をお届けします。
日常的な風邪(ウイルス性上気道炎)による咳や痰は、通常発症から7日から10日程度で徐々に治まります。これを超えて咳や痰が止まらない場合、ウイルスの直接的な影響ではなく、気道の過敏状態や別の細菌感染、あるいはアレルギー反応へと病態が移行している可能性が極めて高くなります。
咳と痰が止まらない原因は多岐にわたりますが、臨床現場では発症からの期間によって大きく3つに分類されます。3週間未満を「急性」、3〜8週間を「遷延性(せんえんせい)」、8週間以上を「慢性」と呼びます。特に3週間を超えて続く咳は、感染症以外の慢性呼吸器疾患が隠れている頻度が跳ね上がります。
気道の粘膜が一度強い炎症を起こすと、表面の上皮細胞が剥がれ落ち、知覚神経(C線維)が露出します。その結果、冷たい空気や会話、わずかなホコリなどの軽微な刺激にも過剰反応して激しい咳発作を誘発する「気道過敏性の亢進」が起こるのです。これこそが、熱が下がっても咳だけがいつまでも止まらない正体です。