初めてのアイリッシュパブ完全攻略|注文ルールと一人飲みの作法

初めてのアイリッシュパブ完全攻略|注文ルールと一人飲みの作法の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

アイリッシュパブを訪れたなら、まず注文すべきはアイルランドが世界に誇る黒ビール「ギネス(Guinness)」です。 一般的な生ビールと異なり、ギネスには独自の提供基準が存在します。窒素と炭酸ガスの混合気体を用いて注がれるギネスは、タップから注がれた直後、グラスの中で白い微細な泡が下に向かって渦を巻く「サージング(対流現象)」が起こります。

ギネスビールを最高に美味しく飲むための「2段階注ぎ」

ギネス公式が推奨する完璧な1杯を注ぐ所要時間は「119.5秒」と規定されています。 バーテンダーはグラスを45度に傾けて4分の3程度まで注いだ後、一度タップを止め、グラスをカウンターの上に置いて対流が収まるのを待ちます。黒い液体とクリーミーな白い泡が完全に分離したところで、再び垂直に残りを注ぎ足し、表面張力でグラスの縁から盛り上がる「完璧なパイント」を完成させます。 ここで重要なのが、「注ぎ途中でグラスをカウンターに置かれても、店員が最終サーブを終えるまで手を出さない」という作法です。静かに泡が落ち着く時間を眺めながら待つこと自体が、パブにおける大人の嗜みとされています。

絶対に外せない名物フードとアイリッシュウイスキー

ビールのお供として定番中の定番が「フィッシュアンドチップス」です。タラなどの白身魚をビールを混ぜた衣でサクサクに揚げ、フライドポテトを添えた一皿。ポイントは、添えられたタルタルソースだけでなく、カウンターに常備されているモルトビネガー(麦芽酢)をたっぷり振りかけて食べることです。酸味が油の重さを中和し、ギネスのコクを劇的に引き立てます。 さらに、ビールを飲み干した後の2杯目として選ぶべきはアイリッシュウイスキーです。3回蒸留によるトゲのない滑らかな口当たりが特徴で、世界的人気の「ジェムソン(Jameson)」をはじめ、現存する最古の認可蒸留所で作られる「ブッシュミルズ(Bushmills)」、深みのある芳醇なコクが際立つ「レッドブレスト(Redbreast)」などの銘柄が愛されています。炭酸水で割るハイボールはもちろん、本場の常連のように少量の加水やストレートでゆっくり香りを愉しむのが通の頼み方です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest