傷跡が赤く盛り上がるケロイドとは?肥厚性瘢痕との違いと最新治療
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傷口が赤く盛り上がったとき、それが「真性ケロイド」なのか、それとも「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」なのかを見極めることは、その後の治療方針を決定する上で決定的に重要です。臨床現場において両者は組織学的に似通った線維増殖を示しますが、経過や病理学的挙動には明確な境界線が存在します。
肥厚性瘢痕は、深い傷や熱傷の治癒過程でコラーゲンが過剰産生されて盛り上がるものの、元の傷の範囲内にとどまり、数か月から数年の経過で徐々に赤みが引き平坦化していく傾向があります。これに対し、ケロイドは元の傷の境界線を越えて周囲の健常な皮膚へとカニの足のように染み出すように浸潤拡大し、時間経過による自然退縮が期待できない点が最大の鑑別点です。
比較項目ケロイド(真性ケロイド)肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)診断・臨床現場での判断基準病変の広がり元の創傷面を越えて正常組織へ拡大元の創傷面の範囲内に限定される創縁を越える「水平方向の浸潤」があるかが分岐点自然経過(予後)自然治癒は極めて稀。年単位で悪化・増大1〜数年で徐々に平坦化・成熟化する傾向放置による軽快が見込めるかどうかの見極めが必須好発部位前胸部、肩・上腕外側、肩甲骨部、恥骨部関節部、手足、首など皮膚の張力がかかる部位胸骨正中部は真性ケロイドの典型的な好発領域自覚症状(痒み・痛み)激しい痒み、刺すような自発痛・圧痛が頻発痒みや圧痛はあるが、経時的に自然減弱する夜間に増悪する持続的な掻痒感はケロイドの兆候単独切除時の再発率50%〜80%以上と極めて高率低〜中程度(適切な形成手術で改善可能)真性ケロイドの切除には放射線治療の併用が前提