血圧の差が大きい原因と危険性|脈圧60以上や左右差が示す病気の兆候
血圧の差が大きい原因と危険性|脈圧60以上や左右差が示す病気の兆候に関する最新のニュースを速報でお届けします。関心のある方は必見です。
心臓は収縮して血液を勢いよく大動脈へと拍出し、拡張して再び血液を取り込みます。若く柔軟な血管は、心臓から送られる強い血流の衝撃を風船のように膨らんで吸収(圧を逃がす)し、心臓が休む拡張期には元に戻る弾力で末梢へと血液を押し流します。その結果、上の血圧は跳ね上がらず、下の血圧も一定レベルに保たれます。
ところが、血圧上と下の差が大きい原因の筆頭である加齢や生活習慣病によって大動脈が硬化すると、この「ゴムホース」のような衝撃吸収機能が消失します。血液の拍出圧がダイレクトに血管壁を叩くため上の血圧は急上昇し、一方で拡張期には血管の跳ね返りが失われるため下の血圧が一気に急降下します。これが、脈圧大きい危険性の根源的なメカニズムです。
単なる加齢現象にとどまらず、背景に血圧の差が大きい病気が隠れている事例も枚挙にいとまがありません。
- 大動脈弁閉鎖不全症:心臓から全身へ血液を送り出す弁が完全に閉じなくなり、一度拍出された血液が左心室へ逆流する疾患です。拡張期の血圧が30〜40mmHg台まで異常低下し、脈圧が80〜100mmHg近くまで広がる特徴を示します。
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病など):甲状腺ホルモンの過剰分泌により代謝が亢進し、心臓の拍出量が異常増大することで収縮期血圧のみが吊り上がります。
- 重度の貧血や発熱状態:末梢血管の抵抗が減少し、心拍出量が増加することで上下差の開大を招きます。
自覚症状に乏しい動脈硬化初期症状の段階では、頭痛や息切れなどは現れません。「健康診断で上だけ引っかかる」「下の数値だけが年々下がってきた」という脈圧の変化こそが、サイレントキラーが送り出す最初の物理的サインなのです。循環器クリニック等で行われる血管年齢測定(CAVI検査やABI検査)を受けると、実年齢より15歳以上も血管壁の硬化が進んでいたという事態は珍しくありません。