俯瞰の描き方で顔や体が歪む原因は?劇的に立体感を生むプロの技術
俯瞰の描き方で顔や体が歪む原因は?劇的に立体感を生むプロの技術に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
ここからは、プロの作画工程におけるイラスト初心者脱出テクニックとして、具体的なアタリの構築手順を掘り下げます。パーツを個別に描くのではなく、身体全体をシンプルな幾何学立体として捉えることが俯瞰イラストのコツです。
1. 俯瞰の顔の描き方:球体と断面の湾曲を意識する
顔を描く際は、まず頭部を「卵型」または「球体」として捉えます。正中線と目の高さを結ぶガイドラインは、直線ではなく下向きに大きく湾曲したアーチ状に引きます。
このとき、眉・目・鼻の頭・口・顎先が描くカーブはすべて平行な曲面に乗ります。角度が深くなるにつれて、上まぶたが瞳の上部を覆い、鼻の頭が上唇に重なり、最終的には下顎が完全に首の付け根に隠れます。頭頂部の生え際やつむじの位置が画面の中央近くまで降りてくる点を正確に捉えることが、説得力ある俯瞰の顔の描き方の要訣です。
2. 俯瞰の体のアタリの取り方:ボックス構造とスライスの積み重ね
胴体の描写で最も有効なのが、胸郭(胸のブロック)と骨盤(腰のブロック)をそれぞれ角丸の直方体として捉える俯瞰の体のアタリの取り方です。
直方体の上面(上面プレート)がはっきりと見えている状態を意識し、胸郭と骨盤の向きに捻り(ツイスト)や傾き(チルト)を加えます。胴体を輪切りにした断面(等高線スライス)をイメージすることで、厚みと奥行きが視覚化され、平坦なペラペラ感を完全に排除できます。
3. 頭部と肩の立体比率と「僧帽筋の壁」
初心者が最も崩しやすいのが首から肩にかけての接続部です。俯瞰視点では、首は頭部の真下から生えているのではなく、斜め前方に突き出しているため、後頭部から肩へと続く「僧帽筋」が首の左右・後方を大きく包み込むように手前にせり出して見えます。
この頭部と肩の立体比率において、肩のライン(鎖骨のV字)は下向きのカーブを描き、胸板の上面が露出します。「頭部という球体が、肩と胸郭という台座に深くめり込んでいる」という重なりの関係を意識するだけで、人体の立体感は劇的に向上します。